フィルムカメラで映画のような写真を撮ろうvol.1【Cinestill 50D 作例】

 以前映画のような写りをするフィルムCinestill 800Tを紹介しました。Cinestill 800Tは感度が800でタングステンフィルム(街灯などの明かりに合わせて作られたフィルム)なので主に夜や屋内に適したフィルムでした。もちろん日中でも使用することはできるのですが、少し使いにくいところもあります。

 昼間でも使いやすくて、映画のような写りがするフィルムがないかなと探していたところ見つけたのが今回ご紹介するフィルムCinestill 50Dです。

Cinestill 50Dとは?

映画撮影用のフィルムを写真用に改良したデイライトフィルム(自然光5500kに合わせたフィルム)。
iso感度は50なので主に日中に使用するのが最適かなと思います。とは言っても夕方や薄曇り、夜や屋内でも撮れないことはないので色々試しながら使うのもいいかもしれません。僕は日中の晴れ、薄曇り、雨、それから日の少し傾いた時間に撮影したのでその写真を紹介していきます。
またCinestill 800Tと同様に35mmフィルムと120(中判カメラ)ロールフィルムがあります。今回は35mmフィルムを使って撮影しましたが中判カメラ用も機会があれば紹介しようと思います。

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夜に撮影してみたいという方はCinestill 800Tがオススメです。

▷フィルムカメラでSF映画のような写真を撮ろうvol.1【Cinestill 800T 作例】

「Cinestill 50D 」作例

ではさっそく作例を紹介します。
今回も大阪市内を歩きながら撮影しました。
晴れ、曇り、雨、夕方と天候や時間帯の条件をいくつか変えて撮影したので写りを見比べながら順番に紹介していきます。

使用機材:CONTAX T2

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ー晴れー

強く日の入る時間帯の新世界。
50という低感度を生かして思い切って逆光で撮影してみました。
ハイライトの部分がCinestill 800Tと同様に赤く滲んでいますが光をきれいに写している印象です。
夜は飲食店の看板やたくさんの人で賑わっていますが、朝はまだ街も眠っています。同じ場所でも時間帯を変えるだけで雰囲気が変わりますね。

ー薄曇りー

北浜から中之島周辺へ

太陽の光が透けるくらいの薄曇り。日陰では露出不足になることもあるので手振れには気を付けましょう。赤い信号が滲んでいるのはCinestill 800Tと同様で特徴的ですね。
中央公会堂は以前Cinestill 800Tで雨の夜に撮影しましたがその時とは雰囲気がガラッと変わりました。

Cinestill 800Tでは不穏な感じやかっこいい感じ、未来的な感じが出ていましたがCinestill 50Dはすっきりと爽やかな印象です。

ー日の傾いた時間帯ー

街灯の明かりが灯り始める午後4時から5時ごろ。
少し暗くなりますが個人的にこれくらいの時間帯に撮るのが好きです。街灯の光を綺麗に捉えてくれます。

御堂筋付近は車線も多く歩道も広いのでどこか海外らしい雰囲気が出ます。街灯やバス、左右に立ち並ぶ高層ビルも写真を美しく見せます。少し古いアメリカ映画のようにも見えますね。
800Tで撮った時の派手な写真も好きですが、50Dのあっさりとした優しい写真も悪くないなと思いました。

ー雨ー

梅田から少し北へ。淀川、中津付近。
雨の日に、それも日の落ち始める時間帯にこのフィルムを使おうと思うことはあまりないのですがCinestill 800Tとの写りの比較も含めて気になったので使ってみました。

露出不足でかなり手ブレした写真も多くなってしまいましたが、色味や写りは800Tとはまた違って好きな写りでした。ヘッドライトや街灯がオレンジ色に滲むのは800Tと同様ですが、全体的に青くなりすぎず薄く緑っぽい感じがフィルムらしさもあっていいなと。
三脚を使用すればスナップ的な人やものの動きを止めた写真は難しいかもしれませんが、ムービーライクな美しい写真が撮れるかなと思います。僕は中判カメラで三脚を据えてじっくり撮ってみたいなと出来上がった写真を見ながら思いました。 

「Cinestill 50D」を使ってみて

低感度のフィルムの中ではかなり特徴的ですがムービーライクな写真を撮ることができました。
晴れた日には太陽の光を綺麗にとらえ、曇りでは信号やブレーキランプの赤が映えて緑とのコントラストが美しく写ります。

全体的に緑っぽく写る印象でしたが、太陽光下ではそれほど緑に転ぶこともなく比較的ナチュラルな色味になります。映画っぽく撮るならどちらかと言えば曇りの日や雨の日に撮ったほうがいいのかなと思いますが、そこは好みなので色々試しながら撮影してみてください。

日中は50D、日没後は800Tと一日中Cinestillで写真を楽しむことができます。皆さんもぜひフィルムカメラで映画のような写真を撮ってみてください。

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