CONTAX Gレンズ 「Biogon 28mm」&「SONY α7RⅡ」で早朝の街を撮る

CONTAX Gシリーズのレンズはこれまで3本使用したことがありますが、その中でも「Biogon 28mm」は一番好きなレンズです。
元々はフィルムカメラのCONTAX G2に装着して撮影していました。
初めのうちは「なんか良いな」、「この写真好きだな」とあまり意識せずに使用していましたが、いつの間にかこのレンズの虜になっていました。

キレのある写りに光を美しく捉える力、Biogon 28mmの魅力はそこにあるのかなと僕は思っています。
しばらくCONTAX G2に着けて撮影しているうちにこの描写力をデジタルでも試したくなりました。
すぐにマウントアダプターを購入して装着。
軽くて小さくて、見た目もSONYのRⅡにマッチしてかっこいい。レンズをカメラに着けて手に持った時点で「これはいいな」と馴染んでいくような感覚がありました。
今回は「SONY a7RⅡ」と「Biogon 28mm」の組み合わせで撮影した街の写真を早朝の梅田を中心に何枚か紹介します。
「Biogon 28mm」&「SONY α7RⅡ」作例

午前4時半頃、早朝の梅田。
夏になると日が昇るのが早くて4時を過ぎた頃から徐々に東の空が白み始めます。
日中や日暮れとはまた違った表情を見せる空。藍色のようなこの時間帯の空はいつ見ても美しく思います。
Biogon28mmは空の色を見たままに切り取ってくれる。その場の空気感を閉じ込めたようで、写真を撮った時の環境や心情、色々なものを思い出させます。

夜中の1時から3時頃まで激しく降った雨がガラスに水滴を残していました。
フィルムカメラ時代のレンズですが描写はかなりクリア。なのでこうした水滴や建築物などとも相性がいいです。
f値は2.8ですが背景もしっかりボケてくれます。





まだ乾ききっていない路面に街灯や車の灯りが反射しているのが綺麗です。日暮れもそうですが、青い空を背景にオレンジや黄色の灯りを写すことができるのがこの時間帯の醍醐味ですね。特に朝のブルーアワーは人がいない分よりレアかもしれません。
日中は人で溢れかえっている梅田の中心部も始発前のこの時間帯には交通量も少なく、人気もほとんどありません。ビルに囲まれた都会の中で自分一人だけしかいないような、なんとも不思議な感覚になります。
深夜も人気がなく感覚的には近いですが、空が明るいのでまた少し異なる感じがします。映画であるような、知っている街なのに突然人が誰一人いなくなってしまったような、そういう空気感を楽しめます。
フィルムで深夜の街を撮影した写真は以下の記事で見れるので興味を持った方は是非ご覧ください。
▷モノクロフィルム「ILFORD DELTA 3200」で深夜の街を撮る

5時前になると空も明るくなってきます。
藍色から青、水色へと変化していきます。わずか30分ほどの間に夜から朝に。
この移り変わりを見ているだけでも楽しめます。
ここからは他の日の作例もいくつか掲載します。
早朝/午前5時前後(晴れ)


よく焼けた朝。
グラデーションが綺麗です。同じ早朝でも時間や気候、場所が変わると雰囲気も変わってきます。
夕方/午後5時半頃(曇り)



Biogon28mmは色が綺麗に出るのでつい花を見ると撮りたくなります。
曇りなので空に色がなくコントラストも低めですが、花の色が映えるのでいいですね。
夕方/午後5時半頃(晴れ)


夕焼けになる前の時間帯。光が黄みがかっているのが水面の青と美しいコントラストを作り出しています。逆光で撮りましたが色も破綻せず綺麗に写っています。
フレアは出ていますがこれはこれでいいですね。僕は好みです。
夕方/午後7時頃(晴れ)


この時間帯も朝と同じでみるみるうちに空が変化していきます。
1日を通して空に着目しながら写真を撮るのも楽しいかもしれません。
特に夏は雲の形が面白いので色々な形の雲を探しながら撮るのもいいですね。
CONTAX Gレンズ 「Biogon 28mm」の魅力

撮れば撮るほど魅了されるレンズ「Biogon 28mm」。
絞り開放から解像感があり、少し絞ると驚くほどのシャープネス。周辺は減光しますが、僕はとても好みでした。色味はこってりとしていて現代的な写りをしながらも味のあるレンズというのがしっくりきます。
まだデジタルにつけて撮影してから2,3ヶ月しか経っていませんが、すでに虜になってしまいました。まだまだこれからも使っていきたいレンズです。
今回使用したカメラとレンズ